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丘から見下ろせば赤土が続く

 出国当日 所長の証明書を見せたのですが、案の定許されることではなかったのでした。

 空港職員は氷のように冷たい態度で、事務的に罰金を告げてきたのでした。

 提示された金額を国営銀行出張所で両替させられ職員に支払いました。

 がそれだけでは済まされなかったのでした。

 通貨申告書の両替額とホテル、乗り物の記載された金額の差額が不足していたのでした。

 またしても職員は再両替の金額を提示してきました。再び国営銀行出張所での両替となったのですが。

 提示額が70ドル相当であったのに対して、100ドル札しかなかったのです。

 思ったとおりドルでのつり銭は拒否され100ドル分が全額チャットでした。

 不足した70ドル相当の差額分を払わされたのですが。

 つり銭に関しても、チャットの国外持ち出し禁止令なるものにより、没収されオーバーステーの罰金と合わせ200ドルの大金が消えてゆきました。

そしてある日の夕方、バンコックに到着しました。つぎの日の午後、起きてみると、やはり病状は回復してはいませんでした。ふらつく体で市バスに乗り、ペプリタムマイ通りのゼネラル病院に駆けつけたのですが、診察途中、医師が「保険には入っているのか?」と聞いてきました。「はい」と答えると。「どこの保険かな?」と医師が聞き返す。「AIU」ですと答えると、そのまま車椅子で病室まで運ばれて行きました。1週間の入院でありました。

ビルマの土は赤い 岩もまた赤い
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